北海道とか大学とかヒップホップとか

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盆休みは半分実家に帰り、半分は北海道で過ごした。北海道では後輩の家に泊まらせてもらった。嫌な先輩である。あざしたっ! 

 

北海道は実にいい所だった。涼しい、飯が美味い、そこら中にツタと白い花。こんな印象。いくら北の大地とはいっても、夏真っ盛りの夏だし多少は暑いだろう、と思っていた。これがもう大変なくらい涼しいのだ。新千歳空港に着いてからというもの、むしろちょっと肌寒いくらいの空気が肌を包み、顔が勝手にニヤける。気色悪い。

 

気温のせいか、植生も本州とは違った印象がある。空港から札幌までのバスに乗ったときからずっと思っていたのは、そこら中に白い花が咲いていることだ。「白い花」ってワード、なんか怖い印象があるのは僕だけだろうか。実際は別に不吉なものとかではなく、ただのノラニンジンなのだが。北海道では夏になると、道路脇や空き地など、あらゆる場所でノラニンジンが一斉に花を咲かせるらしい。いかにも北国の情景という感じで、素敵だと思ったのだが、どうやら外来種らしい。関西や九州で見かけた記憶はないので、寒い所が原産なのだろうか。「北海道は色んなところに白い花が咲いていて綺麗ですね」という話を地元の人にふっかけてみたら、「なんだそりゃ、気にしたことすらなかった」と反応が返ってきた。本当にあらゆるところに生えているので、当たり前すぎて何とも思わない存在なんだろうな。

 

あとは冒頭でも書いたが、ツタが多い。上の写真は小樽だが、右端の方に写りこんでいる。

 

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これなど最早ツタでしかない。ちなみにこれは北大のボイラー室だかなんだかの施設だったはず。北大キャンパスはえらく綺麗な場所で、結構な観光名所と化しているらしい。個人的に古い建築物が好きで、19世紀後半~20世紀前半に建てられた大学の講堂とか図書館とか、銀行や商船会社のビルが大好物である。小樽もそうだが、札幌市内にも北大関連の建物や旧道庁を始めとした古い建物がたくさん残っており、散策していてとても楽しめた。

 

大学受験をするときも、何かと「〇〇大学」で画像検索をかけて、薔薇色のキャンパスライフを妄想していた。実際には薔薇色ではなかったが、古い建築の残る大学へ進学することができた。「古い建築が残っているか否か」ということは、学部よりも重視していた条件の一つだった。バカである。ちなみにもう一つの大事な条件は実家からなるべく遠いこと。そんなわけで、都会にあるビルキャンパスなどは論外であった。明治大なんかもう最悪だと思っていた。すみません。ツタといえば立教大が有名だが、ここも受験したし、同志社も受けたな。

 

数ある大学関連の建築の中でも、特にカッコイイと思うのが、一橋の付属図書館、早稲田の大隈講堂、東大の安田講堂あたり。足りない、偏差値が。

 

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そしてこの北大農学部学舎。建物だけでなく、もう「北海道大学農学部」という肩書が超かっこいいと思うのは僕だけだろうか。相変わらず一人称が安定しないが、今日は「僕」の気分なので、僕で通します。話が逸れたが、北大農学部イカしている。理系だったらここに進学したかった。かっこいいと思うのは農学部が北大の源流となったということもあるが、主に映画『探偵はBARにいる』のせいである。俺もできることなら農学部から大学院にいき、助手をやりながら空手の師範代やって、学舎の一室を私物化したかったんじゃ!

 

 

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要約すると、松田龍平扮する「高田」は、男なら誰しも憧れますよね、という話である。現役北大生が羨ましくてしょうがない。彼らはまだ高田になれる可能性がゼロではないから。僕はもう無理す。別に高田にならなくても北大ライフはさぞ楽しいだろう。「今日2限飛んでスープカレー食いに行かねえ?」とか「今年も道外の新入生が雪ではしゃいでんなー」とかそういう話をしてみたかった。ええ、僕も雪ではしゃぐ側の人間ですとも。

 

さて、北大キャンパスであるが、農学部学舎以外にも沢山古い建築が残っている。そこに豊かな緑が加わるのだから、もうこれは無敵である。都心にあるし。平地だし。我が母校は是非見習ってほしい。

 

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柳を配置するセンスに脱帽である。大学に植わっている木といえば、個人的には松や銀杏の印象が強かったため、柳があるのが新鮮だった。それにこのだだっ広い芝生。広すぎる。一体何をする気だ。もう何しても怒られなさそう。自分クレー射撃いいすか?

 

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九大箱崎キャンパスに似たような雰囲気の建物があった気がする。なんというか、北海道の木々は柔らかい緑、という感じで見ていて非常に癒される。本州でいうところの5月あたりの新緑がずっと続いてるのかな、って感じ。8月とかになると本州はもう何というか、圧力のある濃い緑、という感じで疲れる。緑!!!!!!!クチクラ!!!!!常緑広葉樹!!!!!!!みたいな。

 

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露出が安定していない。400を入れたローライと100を入れたオリンパスで撮影した。どっちも露出計がイカれているので、感覚で露出を決められるように訓練しなければならない。スマホのアプリいちいち起動させるのは面倒だし。

 

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門。この日はあいにくの天気で、時々雨に降られながらの散策となった。大学構内の色んなところで「エルム」という言葉を見かけたのだが、英語で楡の木の意味なのね。

 

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これは何の建物だったか。

 

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アンダーすぎて何が何だか分からないが、もう使われてないだろうな、というくらいぼろっちい建物に電気が灯っていたので、面白くて撮った一枚。こういう雰囲気の建物の窓越しに、マグカップからのぼる湯気とか、書類の積まれたダンボールとかを見ると興奮してしまう。

 

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北海道大学出版会。新聞部のような立ち位置の組織なのかな?と勝手に想像し、コクリコ坂っぽくていいなあ、とか思った。調べたら学術書とかを出版してるほんとの出版会でした。中を見学したいと思ったがそこは勇気が出ず。古い建物が今も現役で使われているとなんだか嬉しくなる。前も似たようなことを書いた気がするが、更新の止まったブログやYoutubeチャンネルをみかけると何だか胸が苦しくなる。大体は更新が面倒になってしまっただけなのだろうが、中の人になんかあったのかなーとか悪い方向に想像が働いてしまうのだ。「この広告は60日以上更新のないブログに表示されます」みたいな文句が書いてある広告のバナーを見たりすると悲しくなる。ずっと何年も更新が続いているブログを見ると元気が出るのだが、それと似た感覚をこの建物から感じた。

 

話が大きくそれるけども、北海道にいる間はずっと大学の後輩と行動を共にしていたのだが、そいつが車での移動中にずっと同じ音楽をループさせるもんだから、北海道の聴覚面での記憶が完全のそれらの音楽で塗りたくられてしまった。

 

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この時代に飛び乗りたくなる曲とか、

 

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右手にiPhone、左手に〇麻な曲や

 

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妙に耳に残る変な曲や

 

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女性に怒られそうな曲とか。

 

毎回思うのだが、King Gnuはいいとしてどこからこういう曲を見つけてくるのだろうか。まあ全部お気に入り登録してしまっているのだが。

 

先日、舞洲でのヒップホップイベント、CIRCUS×CIRCUSに行ってきたのだが、神戸が誇るトラックメーカー、tofubeatsの曲で印象深い一節を歌っていた。

 

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feat.KREVAの『Too Many Girls』という曲。歌詞の中に「イーモバ3台持ってるらしい」という一節がある。イーモバというとちょっと懐かしい響きがあるが、イベント当日はtofubeatsがここを「WiMAX3台持ってるらしい!」と歌詞を変えて歌っていた。このときもちょっと前の曲が最新情報でアップデートされた気がして妙に嬉しくなった。まあサンプリング自体が昔のものを今の表現でアップデートしているものではあるのだけど。

 

今後も色んなリバイバルを楽しんでいきたいものである。