英国ヴィンテージコート集

コートについて書きたいとずっと思っていたのだが、外に出てみるといつの間にか春の気配が漂っており、時期を逸した感が否めない。ただ、もう1年待ってタイミングを伺うとなると、私はすっかりミニマリストと化して、「冬はこのユニクロのウルトラライトダウンしか着ません」みたいなことを書く可能性もあるので、コートが手元にある内に書いてしまおうと思う。人生何が起きるか分からないのである。

 

SEO対策で目次を設置しようと思ったのだが、設置方法をすっかり忘れてしまった。調べるのも面倒なので、もうこのままいきますね、ハイ。

 

写真を載せていくが、吊るした状態で全身を写そうとすると、光源やらレンズの画角やらの関係で上手いこと撮影できないので、ベッドに横たえた状態で撮っている。と、言ってみるとそれらしく聞こえるが、私の部屋が散らかっているだけである。ナハハ。

 

どれがいつのだかは忘れてしまったが、どれも60~80年代のものだったはず。

 

1.Arthur Miller/ダッフルコート

f:id:chicken0215:20210213173544j:plain

窓の外に吸殻の詰まったビーフィーターの瓶が見えるが気にしないでいただきたい。べっ、別にイギリス感を出そうと思って配置したワケじゃないんだから!1年以上あのままなんだから!

 

アーサーミラーというブランドについてはあまり詳しくない。ダッフルというよりドンキージャケットで有名らしい。ちなみに私はドンキージャケットについても知識が浅い、というか無い。例のゴリラのキャラクターしか頭に出てこない。当ブログにファッションの知識を期待してはいけない。英軍にサプライヤーとしてコートをおろしたりしていたみたいなので、それなりに由緒正しいブランドなのだろう。名前がいいよね。アーサー。

 

結構ゴワゴワな生地。ウール60、ポリ40くらいだろうか。チンストラップが着脱可能だが、この写真では付けてない。ダッフルコートにおけるチンストって着脱可能がデフォルトなのだろうか。1着しか持っていないので分からない。ダッフル=子供っぽいイメージがあって避けていたが、アニ散歩を見ていたらカッコよく見えてきて、購入。ミーハー。裏地がチェックではなくて、着丈が長いのがポイント。「そもそも俺は老け顔だから子供っぽいくらいで調和するのでは」という謎理論も購入を後押しした。

 

f:id:chicken0215:20210213175722j:plain

クオリティって、何でしょうね。元々何も表記がなかったのか、薄くなったのか。「Fantastic」とか落書きしたくなる。チェスターコートやステンカラーではどうしても重苦しく見えてしまうので、こういうカジュアルなコートも1着あると重宝する。

 

 

2.AUSTIN REED/チェスターコート

f:id:chicken0215:20210214112634j:plain

個人的にオースチンリードってダチョウ(オーストリッチ)と被ってしまう。あとダチョウって走るのとても速いらしい。100mを5秒で走る。卵も、デカい。

 

さて、オースチンリード社に対する知識の浅さをダチョウ小噺で埋めようと思ったのだが、ダチョウの知識も浅かったのでもうどうしようもない。「卵も、デカい」は自分でも笑ってしまったくらいアホ丸出しの発言だ。このコートは仕事用に買ったものだから、今は着る機会があまりないなぁ。プライベートでも着れないことは決してないのだが。

 

f:id:chicken0215:20210214113907j:plain

クロンビー社の生地。「ブリティッシュ・ウォーム」と呼ばれているだけあって、非常に暖かい。私が所有しているコートの中でも一番暖かいと思う。北海道あたりになると分からないが、一般的な日本の冬であれば、これを着ていれば凍える思いはしなくて済みそうだ。

 

f:id:chicken0215:20210214115134j:plain

目が詰まっていて、重い。新品でこれくらいの生地を使ったコートを買おうと思ったら、10万では済まないので、リーズナブルに良いものを買えるというのが古着の良い所だなあと改めて感じた。まあ、年々高くなっていってるけど。

 

 

3.Aquascutum/ステンカラーコート

f:id:chicken0215:20210214115521j:plain

アクアスキュータム。綿100%のコートが急に欲しくなって購入。ネイビーなんだけども、日の当たり方によって若干色味が変わる。玉虫色ほどではないが。襟の部分は自分でアイロン掛けして癖付けした。腕の当たりとか若干シワが目立つので、アイロン掛けした方がいいのかと思うが、そもそもヴィンテージだしそんなに気にしなくてもいいか、とも思う。気になってしょうがなくなったら掛ける、くらいでちょうどいいかもしれない。

 

 

f:id:chicken0215:20210214153925j:plain

定番のチェック柄が良い。ダッフルコートのところで「チェック柄が云々」と書いたが、この柄はそんなに子供っぽくないと感じる。色使いのせいだろうか。あまり持ってないがバブアーの裏地も好きだ。大学生のとき、アクアスキュータムのこの柄にひどく憧れていた時期があって、「ガンクラブチェック!ガンクラブチェック!」と復唱しながら同じような柄のシャツを探したことがあった。アクアスキュータムのシャツは3万円もするので学生には手が出ないのだ。似た柄をシャツオーダーのサイトで見つけて、海賊アクアスシャツを作ったのだが、丈がやたら長くなってしまい、使い辛いサイズになった。

 

コムデギャルソンの海賊版を作ろうとしたときは、失敗を活かして変にサイズをいじった結果、もっと悲惨なことになった。トラウマになったのでそれ以降オーダーシャツは作ったことがない。

 

blog.donzokochicken.com

 

 

f:id:chicken0215:20210214160411j:plain

僕ん家にはシャンパンがないので、「アクアスキュータムの広報の人ごっこ」はできません。「Aqua5」、セイコー5みたいに5つの機能付いてまっせ!的な感じなのだろうか。

 

個人的によくある失敗が、あまり下調べもせずに衝動買いしてしまい、帰った後にタグとか調べ始め、買ったものより貴重とされてたり重宝されているもの知って落ち込む、というもの。仮にこのコートが「NewAqua5」だったとしたら、「Aqua5」の方が欲しくなって落ち込んでいたと思う。「あんまりそういうのはこだわりません」とかすました顔をして吹聴しているが、いざ存在を知ってしまうと悔しかったりする。ミーハーなので。表面的なことしか調べていないので、実はAqua5にも格付けがあって、「70年代以降はエジプト綿でしたが、赤タグ時代はシーアイランドコットンを使っていました」みたいな事実があるかもしれない。知らんけど。

 

皆も、フローシャイムの靴を探すときは、ロイヤルインペリアルに騙されないように気を付けようね!ロイヤルがないただのインペリアルの方が良いとされているぞ!

 

まあ、ヴィンテージの世界では、どうしても古い方が製法も素材も優れている、古い方が偉い、ということになりがちである。そこまで自分に見る目があるかというとそうでもないと思うし、結局「自分が気に入ったからそれでいいです」と言えてしまう人が一番強い。こういうのは流行りだから、そのうち何十年後かにはコンビニの制服が数万円で取引される時代が来るかもしれない。そんな小さな夢を抱いて、昔働いていたTSU○AYAの制服を私は捨てずに持っている。

 

 

4.Dhobi/チェスターコート

f:id:chicken0215:20210214161023j:plain

今回紹介する中で一番イギリスっぽいながら、一番出自がよく分からないDhobi。イギリス古着を漁っていると度々見かけるこのブランド。そもそも何と読むのか。ドビ?ドゥビ?ドービー? イギリスのどこかの地名のことかと思って、「Dhobi」でググるとインドにおける洗濯人のことです、とWikipediaに書かれていて益々よく分からなくなった。Dhobiと結婚をしようか考えるときに、そこそこ大きな障壁になるくらいには素性が分からない。詳しい人がいたら教えてください。特に何の御礼もできませんが。

 

 

f:id:chicken0215:20210214164338j:plain

5色も使って上手い具合にまとめてしまう色彩センスがすごい。「古着は1点もの」を地でいく感じが気に入っている。現行でこういう色使いのツイードはあんまり見ない気がする。もしかしたら普通にあるかもしれないけど、というかこれがツイードなのかも正確には分からないが、このコートはカッコいいし、これをカッコいいと思って着てる俺はカッコいい、イェー。みたいなテンションで使ってます。油断するとおじいちゃんみたいになってしまうが。最近はあまり合わせ方を考えずに着ることが多かったから、私は頻繁におじいちゃん化していたと思う。

 

 

blog.donzokochicken.com

もうひとつ、バラクータが看護部隊にサプライしていたコートもあるが、過去に記事を書いているので、気になる方は上のリンクからどうぞ。

 

 

www.youtube.com

最近ハマっている曲です。洗濯物を干しながら聞くと気持ちいいですよ。曲のせいか、私の無精のせいか、靴下がよく行方不明になります。Damn.