夜は頭が働かないが、朝は起きることができない

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仕事から帰るとまずジャケットを投げ捨て、やっぱり拾い上げてハンガーにかける。次にスラックスを脱いで、プリーツを合わせてハンガーにかける。このプリーツを合わせる作業が毎回めんどくさくて退職しそうになってしまう。こんな情けない理由で仕事を辞めるのもなんだかなあ、と思い直し、明日も頑張るかと自分を奮い立たせ、ふと姿見を見る。するとワイシャツに下半身は半裸、ひざ下まである靴下をはいた変態が立っており、やっぱ仕事辞めようかな、となる。

 

風呂に入って部屋着に着替え、今日こそはなんか実りあることをしよう、と思うのだが尽く上手くいかない。

 

先日買った『平成金融史』なる本を読むとする。ロシア文学並みに次々と人物が登場し、頭が追い付かない。大方、大蔵省の銀行局長あたりが事務次官とかに呼び出され、次官室に入ると主計局長、官房長、総務審議官なんかが愚痴りあっており、「農水省ほんとクソだよね」みたいなことを言っている。そんな状況が3ページごとくらいに繰り返され、誰が何を何のために話し合っているのかてんで分からなくなる。カフカの『城』並みに話が前に進まない。金融危機の前くらい仲良くしてほしい。

 

こういう小難しい(自分にとっては)本を夜に読もうとするのが悪いのかな、と思って、早起きしてリベンジしようとする。実際、朝はよく頭が働くものだ。

 

なんだけども今度は起きれない。悲しい。「うーんむにゃむにゃ」みたいな気持ち悪いことを言いながらギリギリまで寝続けてしまう。理想は6時に起きて1時間半くらい本を読むなり新聞をじっくり読むなりしたいのだが。なんとかならないものか。高3のときには、夢の中でずっと解けなかった数学の問題の解法を思いつくというアルキメデスみたいな体験をしたのだが、アレがもう一度起こってほしい。

 

23時くらいには寝て、6時に起きるというリズムを身体に刻み込むのが一番確実な方法なのだろうが、人は楽な方に流されるもので、ついついYoutubeでドイツ人が雪山で焚火をパチパチやっている動画とか、インド人が汚い鉄鍋で燃えるようなチャーハン、ていうか実際にチャーハンを燃やしている動画とかばっかり観てしまう。

 

(余談であるが、インド人によるチャーハンづくりは実に興味深い側面がある。「アフガン風」「タイ風」「香港風」みたいに色んなスタイルを冠したチャーハンが登場するのだが、十中八九スパイスで真っ赤になっており、〇〇風というよりインド風、というかただのインド料理が出来上がっている。美味そうだけどさ。)

 

しかしまあ、実際このアホみたいな生活をなんとかする努力をしなければ事態は好転しないので、21:00以降は極力スマホを触らないことにした。「極力」とかいってるからダメなのである。絶対さわんないんだからね!

 

我ながら受験期の女子高生みたいだなと思う。「スマホ禁止週間」とかいうの女子の方が多くない?(偏見)

 

新聞も読みっぱなしになっており、全く情報が整理できずにいる。非常にまずい。せめて週末には1週間分をざーっと見直してスクラップでも作ろう。と思うのだが、また楽な方に逃げようとする自分が現れる。「『裏切りのサーカス』のコントロールの部屋みたいに書類が散らかってるほうがカッコいいやんけ」とかいいながら、新聞を床に投げつけ、壁に緑の万年筆インクをぶちまけそうになる。負けるな俺。頑張れ。明日は金曜日だよ!

 

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